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社長のお仕事

唐松(カラマツ)床板 製材中。

2月末に上棟予定のK邸様宅に使用する、唐松(からまつ)フローリング(床板)の製材を開始しました。

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この唐松は、地元栃木県日光市(旧栗山村)で伐採されたもの。
一般流通の大半を占める唐松原木は、間伐材などの小径木だが、床板を製材する場合は直径が20㎝以上の原木だけを使用する。日光の標高の高い山中には唐松の木がまだまだ多くあるが、関東近県では建築用途に唐松は登場しないせいか、伐採量も少なくこちらではなじみの薄い材種でもある。

唐松は、杉や桧と比べて、製品にするまでに結構な手間がかかり、製材中の製品ロスの有効利用や、ヤニ抜きを行うための特殊な乾燥技術を有している製材工場でないと、扱うのが難しいのも、流通が少ない理由の一つだろう。

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しかし、出来上がった製品は、桧や杉に勝るとも劣らない美しい仕上がりになる。
表面強度は杉などに比べると高く、和洋折衷どんな家にも似合う。

この後、ヤニ抜き処理を行い乾燥工程に入っていきます。
施工後は後日ご紹介いたします。

森林認証フォーラムIn栃木 報告

森林認証フォーラムin栃木を開催しました。

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12月15日(月)、平日の午後1時30分からという時間にもかかわらず、多くの皆様にご参加いただき、「森林認証」についての、基調講演・パネルディスカッションを開催することができました。


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↑ パネルディスカッション「県内における認証材の流通と課題」について、川上から川下までのパネリストによるディスカッションが行われました。

↓ 宇都宮大学農学部教授 内藤先生による「森林認証制度と森林管理」を演題に基調講演が行われ、「森林認証とは何か?」を丁寧に講演頂きました。
最後は、大日本山林会副会長の箕輪様に、まとめのコメントを頂き、フォーラムの幕を閉じました。

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今後も栃木森林認証協議会では、引き続き「森林認証」の普及啓蒙を続けてまいります。

杉羽目板(赤身・生節)施工例

格天井のある家。

F邸の現場に、進捗状況と「杉羽目板」の施工確認をしにお伺いしてきました。

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それにしても、見事な技術で組み上げられた格天井。
近年では、あまりお目にかかれない匠の技です。

現場の木工事もあとわずか。最終の仕上げ工事に差し掛かっています。
最終の工程に伴い、最後の仕上げ材「杉 羽目板」の納材も完了し、施工後の仕上がり状況を確認してきました。

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当社の「杉 羽目板」は「杉 無垢フローリング」と同様、こだわりを詰め込んだ製品です。

赤身だけでつくること。

埋め節をしないこと。

木表で加工すること。

その他もろもろ・・・

いつも在庫不足ですが、現在残り50坪程販売可能です。
ネット販売はしておりませんが、サンプルの発送は行っておりますので、お気軽に お問い合わせ ください。

「とちぎ住宅フェア2008」栃木森林認証協議会

「とちぎ住宅フェア2008」が、10月17・18・19日の3日間に渡り宇都宮市のマロニエプラザにて開催されました。

栃木森林認証協議会では、森林認証の普及啓蒙の為ブースを出展。
来場者数は18,500人!?(主催者発表) ん~そんなにいたかな・・・なんて思いながらも、多くの方々に少しだけ「森林認証」って言葉だけでも知ってもらえた?。そんな3日間でした。


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次回は、12月に開催予定の「森林認証フォーラム in 栃木」。

森林認証にご興味のある方、木の家を建てようとお考えの方、参加無料ですので、是非ご参加ください。

「もくもくまつり」栃木森林認証協議会

「栃木森林認証協議会」が発足してはじめての、大きなイベント参加となりました。

今回参加したのは、とちぎ木材フェスティバル実行委員会主催の
『やっぱり木が好き もくもくまつり2008』(9月28日)
予想以上の来場者数に士気も上がりました。


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ブース出展の内容は、森林認証の説明や事例を紹介するパネルの展示、パンフレットの配布、SGEC材で作ったF1カーの展示、認証材の丸太輪切りでつくったダーツ 等。
景品を付けたせいか、ダーツには人だかりが出来たのですが、本命のパネル展示は閑古鳥。
まぁ、初めはこんなもんでしょう。

ちなみに、栃認協の活動は主に、「森林認証」の普及啓蒙。
いろいろな所で、「森林認証って何?」を、「あぁ森林認証ね 知ってるよ。」に変えるべく、日夜、宇都宮大学の研究室で会議を重ねています。


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次回は、10月に開催される「とちぎ住宅フェア2008」に出展予定です。

杉 無垢 床板(フローリング)製材開始。

お待たせいたしました。「やっと」杉無垢床板の製材を開始しました。

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夏場は、良質な原木が入手しにくい為、品不足が常時続いてしまいます。sweat01
今週に入り、樹齢80年以上で目の積んだ色艶の良い原木が、この季節には珍しく山から伐採されてきました。

「こだわりすぎ!punch」と工務店さんに突っつかれながら、何とか夏場を凌いできましたが、これで落ち着いて秋口を迎えられそうです。
在庫不足で、納期が未定になっていました皆様にも、御迷惑をお掛けしておりましたが、不安定な在庫状況も解消されそうなので、後日個別に御連絡をさせて頂きます。

初めて当社のHPをご覧になられた方は、「そりゃどんな床板なんだ?」と思われる方もいらっしゃると思いますので、簡単に説明させて頂きます。
(詳しくは『杉 無垢 床板(フローリング)』をご覧ください。)

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この床板はブログでも何度か登場していますが、当社の杉無垢床板(フローリング)は、日本中探し回っても「これ以上はない最高の床板を作ろう!」をコンセプトに、「5つのこだわりを持って作っています。最高の基準が各社によっても違うかと思いますが、当社の場合は、『自分ならこんな床板を使いたい!』が最高基準shineです。

one 埋め節をしない!
two 赤身だけしか使わない!
three 収縮変形を最小限に抑える!
four 厳選丸太を使う!
five 木表仕上にする!
(詳しくは『5つのこだわり』をご覧ください。)

この「こだわり」からできたのが、当社の床板です。

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ここに至るまでには、全国で杉の床板を製造している所があれば視察airplaneに行って、収縮変形を抑えるための乾燥方法には、各研究機関からの指導flairを頂いて・・・
かれこれ5年近くは掛かりました。coldsweats01

それだけに、この床板は「絶対」の自信を持って、「これ以上の床板はない!」と胸を張って販売しています。

沢山つくれないので、いつも在庫不足ですが・・・

樹皮利用について。

Q1.問題です。針葉樹の木の皮。さて何に使っているでしょう。


昨日、木の皮を製材所から集め、バーク堆肥として販売している会社の
営業マンがやってきた。

なにやら、木の皮が不足しているようだ。

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製材するときは、皮を剥いてから行なう。
県によっては皮付きのまま製材しているところもあるようだが、栃木県の大半はそうしている。
勿論、皮もどんどん溜まるわけで、何かに利用しないと処分に困る。

当社の場合は、集積所に一旦集め、組合でバーク堆肥を作っている。
一時期はコストの問題で、生産量が減り、集積所に入りきれないほど木の皮であふれていた事もあった。
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ところがどうだ、一転、木の皮が足りなくなっている。

原油高や環境エコをキーワードに、
木の皮の利用方法が増えてきたからだろう。
木の皮や木屑を、発電の為の燃料や熱源にしようという「バイオマス発電所」の増加や先日もこのブログでちょこっとだけふれたが、木材を乾燥する為の乾燥機に使用する
「木屑ボイラー」の普及。などが大きな要因だろうと思われる。

正直、近年まではこうした状況になることなど、夢にも思っていなかった。

昨年、私の所属する「日光地区木材流通研究会」のメンバーと共に
木の皮の有効利用の研究開発を行っている
秋田県立木材高度加工研究所にお伺いしてきた。

私たちの頭では、木の皮の有効利用には「燃料」しかない。
と、そんなことくらいしか思いつかず研究はしてきたが
皮の成分を調べてみると、「燃料」にするには、工夫が必要だという所に
行き着き、研究を断念した。

さすがに、日本で最先端の研究施設では、ありとあらゆる研究が進められていた。

中でも驚かされたのは、タンカーの原油流出事故などに
木の皮を原油の「吸着材」として使うのだそうだ。
驚くほどの吸着力があるそうで、今後研究が進むのが期待される用途であった。
その他にも、木の皮で作る建築用ボードや水素の抽出など、まだまだ用途はありそうだ。


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なんにしても「木」という自然な素材を、
余すとこなく利用する事が、本当の意味での「環境にやさしい」という事に、繋がっていくのだと思う。

日本は世界有数の森林国。
もっと使ってきちんと植える。
材木屋として、そんな循環型の社会に少しでも貢献したいと思うこの頃です。

木材腐朽耐朽試験。

一番長持ちする「木」ってなんだ?


2年前から栃木県林業センターで始まった、木材腐朽耐朽試験。

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素材は全て栃木県産材(外材を除く)を、当社で製材した製品。
伐採時期をすべて同じ条件で満たし、出材場所も県内に限定した試験は
栃木県では勿論の事、ここまで大掛かりな実証実験は国内初だろう。

参加選手は

第1のコース 杉 白太
第2のコース 杉 赤身
第3のコース 杉 黒芯
第4のコース ・・・・・

長くなるので割愛。

その他の樹種は、桧・椹・赤松・唐松・栗・桜・楢・樅・米松・米栂・米杉
レッドウッド集成・ホワイトウッド集成
変り種としては、木酢を塗布した杉など・・

一面に砂利を敷いて、その上に放置しておくだけの単純明快な試験。
それだけに、木が元々持っている耐久性が試される試験でもある。

まだ2年目という事も有り、腐朽(くさる)という点においては大きな差は見受けられないが
中には、
大きな割れと変形が目立つ「楢」(そのうち四角ではなくなってしまう勢い)や、
細かい割れが各所に目立つ「集成材」(そのうちバラバラになってしまうのでは・・・)
きのこだらけになっている「赤松」(マツタケが取れるのも頷ける?)
他の材とは異彩を放つ「黒杉」など、徐々に違いが出てきている。

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この実験が進めば、家やウッドデッキ、木製品などを作る際に
適材適所がより明確になると思う。

これからも1年毎に、それぞれの固体の検証を進めていく。
全てが明らかになるのは、5年後だそうだ。


私も、今日は宇都宮に用事があって出かけた際に、ふらっと寄ってみましたが
林業センターは誰でも見学自由なので、御興味のある方は
日光街道、宇都宮日光間をお通りの際、ふらっと立ち寄ってみたらいかがでしょうか?

社長のちょっとしたコラム。2

『やっぱり乾燥材でしょ。』の巻


近年になって「やっと」木の乾燥が如何に重要か、
うすうす?気が付いてきたようだ。

建築業者さんや、
建主さんとか、HPからの、お問い合わせの中で
質問のトップに君臨し続けるのは、「木の乾燥」について。

その都度説明をしたり、メールにて返信したりとかで対応していますが
共通して言えるのは、インターネットが発達した現代において
ありとあらゆる情報がいとも簡単に手に入るようになったせいか
皆さん結構詳しく知っている。

乾燥の話が出てくる建主は、間違いなく家についての勉強をしている。
しかし、こうした建主さんは、まだまだ少ない。

もしおれ自身が自分の家を建てる、なんて事になったら
「木の乾燥」は極当然についてくる上での樹種の選択になるが
一般的には、当然ではないらしい。

某有名所のハウスメーカーも「桧 無垢材」と、うたっているが乾燥材じゃない。
建主も、桧の無垢材を使っているから安心!と思っているのだろうか?
信頼して依頼しているのだろうから、「乾燥材」かどうかなんて考えもしないのだろうか?

責任はどちらにあるのか?
コストを下げる為に迷走する「業者」か?
それとも、知る事をしない「建主」か?

つい先日、当社で納材した先の建主さんに
「私の家の木は、どんな乾燥方法で乾かしたんですか?」って聞かれた。
よく考えると、自分の家は乾燥材で造られている事を知っていて
しかも、乾燥方法には幾つかの方法がある事も知っている?ってことですよね。

ここぞとばかりに、みっちり説明させて頂いた。
お時間がある方は、私を見かけたら何なりと質問してください。
途中で話を変えるのは「反則」とします。

まあ、この際なので、このブログに「木の乾燥」について記載しておこうとも思ったが
現在の乾燥方法は多岐に渡り、工法によっても選択肢が変わってくる。
結構単純ではない。
暇を見つけて長々と書いてみたい。
気になる方はこちらに少しだけ記載してありますので参考にどうぞ。


でもって、これから家を建てようとお考えの皆様へ

『家は木造だよな~』

『やっぱり無垢材だよな~』

と合わせて

『乾燥材であればそれでいい。(低めのトーンで)

なんて言ってみません?

プロっぽくていいんじゃないでしょうか?(笑)


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ちなみに、生材(未乾燥材)を使ったら
こうなりました。    →
大きな地震がこなければいいんだけど・・・

社長の現場日記。

日光は毎日雨。
こうした雨が続くと、現場の進行も遅れがちになり、現場の進行が遅れると
納材のスケジュールも立てづらくなる。
今日は1日を割いて、現在建築中の現場を回る事にしました。

1日で回る目標軒数は10軒。
さあ出発!


まず到着したのがO邸。

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静かな森の中にひっそりと建つO邸は、緑に囲まれた自然素材の家。
大きな窓から見渡す風景は一面の緑。現在は外部がふさがり、杉無垢の床板
施工している最中でした。
この場所に合った、風景に溶け込む自然素材だけで造った家は、これからが見所ですね。

続いて向かった先は、完成間近のM邸。

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指鴨居と大黒柱が木の家の存在感を主張するM邸はSGEC森林認証材の家。
各部屋に杉無垢材の棚やカウンターなどが設置され、完成までもう少し。
この家は2世帯住宅になっており、玄関から右と左でプライバシーがきっちり守られている
間取りはとても良い。

この時点で、既に3時間を経過していた・・
あんまりのんびりはしていられないぞ!という事で、高速を使って向かった先は
こちらも完成間近の I邸。

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ベテランの大工さんが手がけるM邸は、要所にこだわりと匠の技術が際立っている。
造作材の収め方や、杉独特の色合わせは見事!です。
宇都宮の中心部から程近いこの現場は、完成見学会を予定しているそうなので
近々お知らせ致します。ちなみにこちらもSGEC森林認証材の家です。

続いて午後の部。向かった先はF邸。

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この現場は、神社仏閣を手がける昔ながらの大工さんが建てる家。
当社も多くの建築業者様に納材をしているが、ここの工法は驚かされる事が多い。
特に、見えなくなる部分への手の込み様は圧巻!この先何を見せてくれるのか
非常に楽しみです。

1日10軒を目標にしていたが、行く先々で茶飲み話になってしまい
長々と居座っていたせいか、時間的に行けるのはあと1軒だろう、という事で
最後に向かった先はW邸。

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W邸は、小さな敷地ながら全く狭さを感じさせない、木造3階建ての家。
この建築屋さんでは珍しい、鉄骨の階段を使用しています。
リビングから階段が伸びて2階へと。
小さな敷地でも間取りを巧みに組み合わせれば、広さを十分に確保できる。
そんなお手本のような家ですね。


今日は5軒。行く先々で目を見張るような建築が多く、つい長居してしまったせいか
予定の半分に終わってしまった。
こうして現場を回ると、痛感するのは、当社は本当に恵まれているということ。
右も左も区別が付かないような建築様式が主体の現代において
「木を使う」そして「建主の為だけに造る」事に特化した
建築屋さんに
納材出来ることの充実感は、材木屋冥利に尽きる。本当に幸せなことです。
Oさん。Mさん。Iさん。Fさん。Wさん。本物の建築屋さんに出会ってよかったですね。
完成した暁には、パーティーしましょう!!
そして、ねねちゃんママ。これからも宜しくね。