山に行こう! F様丸太 製材開始しました。
先月末に「山に行こう!」で伐採された、F様の丸太の製材を開始しました。
まずは、大桁材からです。
木目の美しい平角が次々に製材されていきます。
「山に行こう!」ご利用の場合、大桁材は「スギ」を使用します。
勿論、御要望とあればヒノキやマツでも可能ですが、不思議な事に、栃木県では大桁にスギを使用する事は一般的ではないんです。本県は大桁といえば「米松」。海外からの輸入材が主流となっており、この地方の材木屋さんの場合、通常注文が入れば迷わず「米松」を出荷するでしょう。
数年前、宮崎県に木材の視察でお伺いした際、ある工務店の社長さんと、こんな会話をした事を今でもはっきりと覚えています。
「こちらでは、大桁や梁丸太にスギを使うんですね。米松は使わないんですか?」
「地元にスギが多くあるから。逆になぜ米松を使うのですか?」
どう考えますか?単に「習慣」という言葉だけで完結しますか?
本当に極単純な質問かもしれませんが、私は、頭のてっぺんから足の先まで震える思いがしました。
本県で、スギが多く流通しない最大の理由は、スギの強度特性が上げられると思います。確かにスギは米松に比べて(個体差はあるが)「ヤング係数」は落ちます。しかしそれは、大桁などの力のかかる部材に使用できない。ということではないんです。
スギの特性を知り、十分な乾燥を行えば「曲げ強度」の強いスギは、この地方に最も適した素材になり得ることを「スギ大桁実物大破壊試験」で確信をしました。
そして、それを後押ししてくれる「栃木県林業センター」は、私たちが行なった以上の試験を重ねデータを蓄積している、今、日本で最も熱い研究所です。私よりも熱く語る研究員が多数おりますので、興味があれば是非こちらにも足を運んでみてはいかがでしょうか?
当社は、これからもう少しかかるかもしれませんが、「栃木県の大桁はスギ!」が当たり前になるように、杉の良さを研究し伝えていきます。
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