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杉 無垢 フローリング (施工1年後)

ちょうど1年前。昨年の6月に当社で納材した、日光市霧降の別荘地に新築をされた、D様のお宅にお伺いをさせて頂きました。Dsc07136
用件は、追加工事に使用する木材の納入。
D様のお宅には、完成後お伺いしていなかったので、その後の問題は無いか?快適に過ごされているのか?などなど、お話もさせて頂きたい事もたくさんあったので、私が軽トラックに材料を積んで、現場までひとっ走り。

道中考えていた一番の気がかりは、無垢フローリングの「隙間
D様のお宅には、当社の「杉無垢フローリング」が使用されている。
あれから1年。さてどう変化しているのか?
楽しみでもあり、不安でもある。

当社の杉無垢フローリングは、「巾」が一般的に販売されているフローリングより、若干広めに造っているので、巾の狭い無垢板より収縮率が大きいのが問題点だった。
「無垢は縮むもの」と、「隙間」を理解して頂ける施主様にはいいのだが、当社が考える「杉無垢フローリング」は、できる限り自然な乾燥方法で、そして収縮を最小限に抑えつつ、杉無垢の良さを損なわない!そんな、無垢に馴染みのない方にも、安心して使って頂ける杉の幅広床板を造る事を目標としています。

当社では数年前から、収縮・変形を抑えるための研究を重点的に行なってきました。
樹齢を経た木は密度が高く、硬いという利点はあるが、それゆえに収縮率も高いことは、研究の結果解ってきたことではありましたが、それでも、杉の傷つきやすさを軽減し、色艶の良い、そんな床板を造る為には、樹齢を経た密度の高い原木を素材として使用する事は、当社の目指す最高の「杉無垢フローリング」には欠かせない要素だと、選択をしました。

では、どうすればいいのか?
ポイントを2つに絞りました。
1つは、乾燥方法と含水率による収縮率の研究。
もう1つは、加工形状と施工方法の研究。

数年前。その答えとして、乾燥方法を自然乾燥+人工乾燥に切り替え、乾燥プログラムも試行錯誤の上、ベストな乾燥状態を作り上げる事ができました。加工形状も若干変更をして、施工方法も、20㎜の2重貼りをお勧めするようになりました。

その結果、この床板で施工したD様のお宅に、1年を経た今、お伺いする事で、ある程度の答えが導き出せるのでは・・・
そんな期待と不安が入り混じった中で、現場に到着。


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販売している本人もびっくりでした。
床板は、名刺1枚入る隙間が無いほど、ピッタリにくっついています。

時季的に「梅雨時」という事もあるのかとは思いますが、それにしても隙間が無い。
安堵感と達成感みたいなものが、同時に湧き上がってくるような、そんな感じでした。
今日は1日、なんか嬉しくて嬉しくて、顔がニコニコ、弛んでしまっていたようです。

D様。それにしても、綺麗に使いすぎです。
杉無垢フローリングは、もっと雑に扱ってもらわなくては、味が出ません!(笑)



この今日の出来事を、ブログに記載しようかどうか、迷いました。
それは、このように隙間が全くなかった事は、研究の結果でもあると思いますが、たぶんいろいろな条件によって、変化が起こる可能性があるからです。特に杉という木は、個体差が大きい木としても知られているように、この現場はたまたま収縮率の低い木だったのかもしれません。基本的な考え方は「無垢は動くもの」を前提に、これからも引き続き研究を続け、ゆくゆくは、当社の床板は、○○㎜以内の収縮・膨張のなかで収まります。と、きっぱり言えるような、そんな床板を造っていきます。

コメント

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o-gane

おめでとうございま~す。良かったですね。日頃の地道な取組が救われる出来事ですね。
読みながらこっちも嬉しくなってしまいました。

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