森林認証ってなに?SGEC認証材販売中!
弊社は平成18年にSGEC森林認証(CoC認証)を取得し10年目を迎えようとしています。10年前はそれこそ誰も森林認証なんて言葉さえも知らなくて、取得するのも流通させるのにも随分と苦労した覚えがあります。
2020年東京オリンピック開催が決定して以降、この状況が一変し、栃木県に於いても森林認証原木が一般的に流通するようになってきました。今まで地道に森林認証制度の普及活動をしてきた訳ですが、大きな流れができると一気に物事は進んでいくんだな・・・と実感しています。
さて、今までは認証原木丸太の入手にかなり苦労していましたが、本年6月に県内の森林組合とその後栃木県県有林が森林認証を取得した事により、比較的容易に入荷ができるようになりました。時期的にも伐採シーズンへの突入で、早速良質な森林認証原木が続々と入荷してきています。
こちらは弊社が加入している「日光地区木材流通研究会」会長の森林認証山林から出荷された65年生の柱角用原木丸太↑。大貫会長がコツコツ一人で搬出した丸太だそうだ。汗と涙が詰まってそうだね。
こちらは同じく森林認証のヒノキ原木丸太↑。本年認証を取得した森林組合さんから入荷しました。
そして、毎度おなじみの高見林業の原木丸太。安定して良材です↑。
こうした原木丸太を製材して出荷するときにはこんな感じ↓。
かなり面倒ですが、未だに1本1本手摺りでラベリングしていきます。シールには山林と製材などの情報が記載されています。
ところで、森林認証ってなんだ?って事になりますが
めちゃ簡単に説明すると・・・
生業としても継続できる森林を造ろうじゃないか!
そんな森を造るなら「国際的な基準」で認証してあげるよ
というのが、FM(フォレストマネージメント)認証。
認証された森から出材される木は
認証されてない森の木と一緒にしちゃだめだよね
じゃあ、その木を取り扱う為の認証が必要になるね
というのが、CoC(チェーンオブカスタディー)認証。
とまぁ、森林認証という制度はこの2つから成り立っているのです。
こんな感じで簡単に説明すると、栃木森林認証協議会の皆さんから苦情が来そうだな・・・
森林認証の制度に則った森林認証山林から出荷される原木丸太から作られる製品には、建築に限らず皆さんの身近にあるものにも使われています。
例えば「紙」。
こんなマークを見たことありませんか?
これは全て森林認証のマーク。
マークが違うのは簡単に言うと、OKを出す組織が違うから。これ以外にも国毎に認証があったりするのでビックリするほどの種類がありますが、日本で目にするのはこの3つ。どれも意味合い的には同じです。
身近では、駄菓子のパッケージにも使われているので、コンビニに行った際には箱の裏側を確認してみて下さい。ちなみに私は「ポッキー」の箱でこのマークを発見しました!
一番左は『FSC』のロゴ。
1994年、WWFやグリーンピース等が中心となって設立された団体。一つの組織としては世界で最も大きな森林認証の組織。例えると世界をまたにかける最大手の企業?みたいな感じ?
中央は『PEFC』のロゴ。
各国独自の森林認証制度を繋ぐ役割を担った組織。「なんとか協同組合」みたいな感じかな~?
そして最後は『SGEC」のロゴ。エスジェックと呼称している。
弊社が取得した森林認証制度。これは日本独自の認証制度として2003年に設立されました。なんで独自かっていうと、日本には熱帯林の破壊とか直接的な関係性が薄くてFSC等の国際的な認証制度にあまり適合しなかった・・・って所でしょうか。近年、国際化に向けてPEFCと相互認証・・・提携?仲間?になったので、弊社でもSGECとPEFCの双方を取り扱う事ができるようになりました。
久しぶりに長々と書いてみましたが、こうした森林認証の製品を皆さん最終的な消費者が「選んで購入」する事で、間接的に環境保全や持続的な森林育成に貢献してくれているって事になります。特に建築に使用する木材に至っては、現時点では最高レベルの産地証明と製品に対する安心が保証されます。
少しだけ「森林認証制度」に興味を持っていただけるとうれしいな~
by もりすぎ
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