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2008年9 月

「もくもくまつり」栃木森林認証協議会

「栃木森林認証協議会」が発足してはじめての、大きなイベント参加となりました。

今回参加したのは、とちぎ木材フェスティバル実行委員会主催の
『やっぱり木が好き もくもくまつり2008』(9月28日)
予想以上の来場者数に士気も上がりました。


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ブース出展の内容は、森林認証の説明や事例を紹介するパネルの展示、パンフレットの配布、SGEC材で作ったF1カーの展示、認証材の丸太輪切りでつくったダーツ 等。
景品を付けたせいか、ダーツには人だかりが出来たのですが、本命のパネル展示は閑古鳥。
まぁ、初めはこんなもんでしょう。

ちなみに、栃認協の活動は主に、「森林認証」の普及啓蒙。
いろいろな所で、「森林認証って何?」を、「あぁ森林認証ね 知ってるよ。」に変えるべく、日夜、宇都宮大学の研究室で会議を重ねています。


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次回は、10月に開催される「とちぎ住宅フェア2008」に出展予定です。

「山に行こう!」H様邸上棟。

2008年8月9日。

「山に行こう!」で、伐採体験をされてから1ヶ月。

晴天の中、H様の建て方が行なわれました。

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真っ青な空に、凛とした風が吹きぬけ、最高に気持ちがいい天気に恵まれて
建て方が着々と進んでいきます。

ご覧いただけるでしょうか?
中央に掛かる丸太。こちらはH様の御希望で、丸太のまま使用した丸桁です。
H様が山に来て、御自分で伐採した木を使っています。

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伐り倒した木を、実際に使う長さに切る事を「玉切り」といいますが、根元から順に
1の玉、2の玉、3の玉・・・と続きます。

1の玉は、リビングを横断する「大桁」に。
2の玉は、2本ある内の1本の大黒柱に。
3の玉は、もう片方の大黒柱に。
そして、4の玉がこの丸桁です。

4の玉なので、少し節は多目ですが、味があってかえっていい感じになりました。
この桁や大黒柱を見るたびに、山の事や木の事、そして環境に関して
いつも身近に感じていただければ、とても嬉しく思います。

H様の家造りは始まったばかり。
さあ!気合を入れて、気持ちを込めて納材していきますよ!!

杉 無垢 床板(フローリング)製材開始。

お待たせいたしました。「やっと」杉無垢床板の製材を開始しました。

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夏場は、良質な原木が入手しにくい為、品不足が常時続いてしまいます。sweat01
今週に入り、樹齢80年以上で目の積んだ色艶の良い原木が、この季節には珍しく山から伐採されてきました。

「こだわりすぎ!punch」と工務店さんに突っつかれながら、何とか夏場を凌いできましたが、これで落ち着いて秋口を迎えられそうです。
在庫不足で、納期が未定になっていました皆様にも、御迷惑をお掛けしておりましたが、不安定な在庫状況も解消されそうなので、後日個別に御連絡をさせて頂きます。

初めて当社のHPをご覧になられた方は、「そりゃどんな床板なんだ?」と思われる方もいらっしゃると思いますので、簡単に説明させて頂きます。
(詳しくは『杉 無垢 床板(フローリング)』をご覧ください。)

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この床板はブログでも何度か登場していますが、当社の杉無垢床板(フローリング)は、日本中探し回っても「これ以上はない最高の床板を作ろう!」をコンセプトに、「5つのこだわりを持って作っています。最高の基準が各社によっても違うかと思いますが、当社の場合は、『自分ならこんな床板を使いたい!』が最高基準shineです。

one 埋め節をしない!
two 赤身だけしか使わない!
three 収縮変形を最小限に抑える!
four 厳選丸太を使う!
five 木表仕上にする!
(詳しくは『5つのこだわり』をご覧ください。)

この「こだわり」からできたのが、当社の床板です。

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ここに至るまでには、全国で杉の床板を製造している所があれば視察airplaneに行って、収縮変形を抑えるための乾燥方法には、各研究機関からの指導flairを頂いて・・・
かれこれ5年近くは掛かりました。coldsweats01

それだけに、この床板は「絶対」の自信を持って、「これ以上の床板はない!」と胸を張って販売しています。

沢山つくれないので、いつも在庫不足ですが・・・

樹皮利用について。

Q1.問題です。針葉樹の木の皮。さて何に使っているでしょう。


昨日、木の皮を製材所から集め、バーク堆肥として販売している会社の
営業マンがやってきた。

なにやら、木の皮が不足しているようだ。

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製材するときは、皮を剥いてから行なう。
県によっては皮付きのまま製材しているところもあるようだが、栃木県の大半はそうしている。
勿論、皮もどんどん溜まるわけで、何かに利用しないと処分に困る。

当社の場合は、集積所に一旦集め、組合でバーク堆肥を作っている。
一時期はコストの問題で、生産量が減り、集積所に入りきれないほど木の皮であふれていた事もあった。
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ところがどうだ、一転、木の皮が足りなくなっている。

原油高や環境エコをキーワードに、
木の皮の利用方法が増えてきたからだろう。
木の皮や木屑を、発電の為の燃料や熱源にしようという「バイオマス発電所」の増加や先日もこのブログでちょこっとだけふれたが、木材を乾燥する為の乾燥機に使用する
「木屑ボイラー」の普及。などが大きな要因だろうと思われる。

正直、近年まではこうした状況になることなど、夢にも思っていなかった。

昨年、私の所属する「日光地区木材流通研究会」のメンバーと共に
木の皮の有効利用の研究開発を行っている
秋田県立木材高度加工研究所にお伺いしてきた。

私たちの頭では、木の皮の有効利用には「燃料」しかない。
と、そんなことくらいしか思いつかず研究はしてきたが
皮の成分を調べてみると、「燃料」にするには、工夫が必要だという所に
行き着き、研究を断念した。

さすがに、日本で最先端の研究施設では、ありとあらゆる研究が進められていた。

中でも驚かされたのは、タンカーの原油流出事故などに
木の皮を原油の「吸着材」として使うのだそうだ。
驚くほどの吸着力があるそうで、今後研究が進むのが期待される用途であった。
その他にも、木の皮で作る建築用ボードや水素の抽出など、まだまだ用途はありそうだ。


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なんにしても「木」という自然な素材を、
余すとこなく利用する事が、本当の意味での「環境にやさしい」という事に、繋がっていくのだと思う。

日本は世界有数の森林国。
もっと使ってきちんと植える。
材木屋として、そんな循環型の社会に少しでも貢献したいと思うこの頃です。

木材腐朽耐朽試験。

一番長持ちする「木」ってなんだ?


2年前から栃木県林業センターで始まった、木材腐朽耐朽試験。

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素材は全て栃木県産材(外材を除く)を、当社で製材した製品。
伐採時期をすべて同じ条件で満たし、出材場所も県内に限定した試験は
栃木県では勿論の事、ここまで大掛かりな実証実験は国内初だろう。

参加選手は

第1のコース 杉 白太
第2のコース 杉 赤身
第3のコース 杉 黒芯
第4のコース ・・・・・

長くなるので割愛。

その他の樹種は、桧・椹・赤松・唐松・栗・桜・楢・樅・米松・米栂・米杉
レッドウッド集成・ホワイトウッド集成
変り種としては、木酢を塗布した杉など・・

一面に砂利を敷いて、その上に放置しておくだけの単純明快な試験。
それだけに、木が元々持っている耐久性が試される試験でもある。

まだ2年目という事も有り、腐朽(くさる)という点においては大きな差は見受けられないが
中には、
大きな割れと変形が目立つ「楢」(そのうち四角ではなくなってしまう勢い)や、
細かい割れが各所に目立つ「集成材」(そのうちバラバラになってしまうのでは・・・)
きのこだらけになっている「赤松」(マツタケが取れるのも頷ける?)
他の材とは異彩を放つ「黒杉」など、徐々に違いが出てきている。

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この実験が進めば、家やウッドデッキ、木製品などを作る際に
適材適所がより明確になると思う。

これからも1年毎に、それぞれの固体の検証を進めていく。
全てが明らかになるのは、5年後だそうだ。


私も、今日は宇都宮に用事があって出かけた際に、ふらっと寄ってみましたが
林業センターは誰でも見学自由なので、御興味のある方は
日光街道、宇都宮日光間をお通りの際、ふらっと立ち寄ってみたらいかがでしょうか?