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2008年7 月

社長のちょっとしたコラム。

『気をつけて!材木屋さんは間違いだらけ。』の巻


ここの所、HPからの問い合わせが多くなってきて、返信に時間を割くようになり
トッピックスブログを書く時間が減ってきた。

当社に来るメールでのお問い合わせの中でも
返信に注意を払って、事細かに記載しようと心がけているのは
「木の特性」に対しての返答。

近年、インターネットが普及して、何処からでも誰でも
様々な情報がいとも簡単に入手できるようになった。
そのせいなのだろうか?

たまに、あれ?そうきましたか。なんて質問が来る事がある。
逆にこちらから、「何処の情報ですか?」
と、聞いてみると「ここです。」と材木屋さんのHPを紹介された。

ん~ 確かに書いてあるな。
何度見ても、どう見ても、間違った情報を発信してる。

もう少しいろいろな所の材木屋さんのHPも覗いてみるか。
ってな事で、『材木店』で検索開始。

ありますね~ 675,000件。
とりあえず、順序良く片っ端から見て行こう。

なるほど・・・あるな。「間違い」。というか「認識不足」だな。
材木屋さんは自然素材を扱っているせいか
「木」を神秘的に捉えている傾向があるようだ。

ある材木屋さんのHPで見つけたフレーズ。
「木が割れるのは、その家に根付こうとしているからです。」
呆気にとられたが、結構、俺はこの言い回しは嫌いじゃない。
けど、どうしたもんかな。これだけでまとめちゃうと、問題あり。かな・・

確かに「木」は難しい。

一昔前までは、「自然なものですから」とか「木は生きているので」
ってな言葉で全てが済まされていた。
というより、科学的な根拠を誰も必要とはしなかった。

ここ近年。木材の科学的検証が飛躍的に進んでいるように感じる。
実際はずいぶん前から研究はしていたのだろうとは思うが
こんな御時勢だから尚更なんだろう。

それでもまだまだ謎のベールに包まれた部分が多いのも「木」。
あの森林○研でさえも、質問の回答に
「この部分に関してはまだ解明されていないんです。」
と返信してくるほど手ごわいのだ。

昔の人の智恵や言い伝えにも、科学的な根拠があったり、なかったり。
科学的な根拠だけでは「木」はまとまらないのかもしれない。
やはり神秘的な部分も残しておいた方が良いのかな。

けど、

やっぱり俺はいやだな。

情報化社会。逆を返せば、俺たち本業が正確な情報を発信してあげないと
間違った認識で埋め尽くされちゃう。

たとえあんまり難しい情報を欲していなかったとしても
せめて、誤認を生むような抽象的な表現は避けたほうがいいのだと思う。

「木は生きもの」 
曖昧表現の代表選手。エースで4番。ってところか?

最近のピンチヒッターは 
「人工乾燥は木を殺す」

もし、材木屋さんとお知り合いになったら聞いてみてください。
「木って何でできてんの?」
なんて答えるかな。
「そりゃ~木だろ。」
そう答えたら
そいつは材木屋じゃなくて
ファジィ木屋の社員です。お気をつけて。


こんなコラムらしき、長々とした文章をパソコンに向かって
パタパタと打っていたら
書斎の本棚にある一冊の書籍を思い出した。
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「もくざいと科学」

海青社から、1989年に発行されている。
思えばこの本が切欠となって、木材の科学を勉強し始めたんだった。
買った覚えは無い。
たぶん、高見林業の熊のような男から
「これからは科学だよ。」なんてセリフを聞きながら貰ったんだろう。

今では、木に関する書籍で溢れている。
あんまり頭でっかちになるのがいいとは思わないが
せめて、かみさんの事と同じくらいは知っておきたいもんだ。

木はとても良い。
本当に良い。
木は、人にとって、生き物にとって、この地球にとって、素晴らしき恵みだと思う。
環境問題を含め、木に携わる人は、正確な知識が必要なんじゃないかな。


そして材木屋は
「自分の販売しているものを知るべきだ!」
なんて思う今日この頃です。

スギ乾燥材プレゼント(締め切り再延期)

またまた、スギ乾燥材プレゼントの締め切り日が再延期になりました。
申込者が少ないんですね~75a6a708
と言うより、知らない人が多いんですね~

締切日は7月31日です。

お申し込みは済みましたか?
現在建築中の建主様もOKです。構造材(柱など)は組みあがっていても、羽目板(スギ内装板材)は対象になるので、使う予定がある方は是非申し込んでみてください。
(デザイン上問題がありそうな場合は設計士さんと相談してね。)
申し込み方法は至って簡単。ハガキ1枚です。
詳しくはこちら

FJ様邸 祝上棟。

FJ様おめでとうございます。
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山に行って伐採をしてから、一月半。振り返れば、伐採した事がついこの間だったような、ずいぶん前のような・・・
この現場の担当は当社の部長なので、通常私がお伺いする事はないのですが、嬉しさのあまり、部長に了承を得て上棟にお伺いしてしまいました。

山に来て頂いたときに、家の模型を拝見させて頂き、現場の状況をお伺いしながら、どんな家になるのか想像しながら、伐採しましたよね。

以前このブログでも紹介しましたが
伐採した木は、2本の大きな柱と、リビングを突き抜ける桁になりました。

FJ様はもうご覧になりましたか?
なんだか私は鳥肌が立ってしまいました。

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立地的には縦長で横幅が狭い、非常に難しい条件の中、光と風を呼び込む、あの斬新な形は北村さんだからこそできる設計でしょうね。
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木の良さを伝える為にはどんな設計が必要か。結果、見せない事が見せる事と同価以上の効果を生むこと。
住む人に何が必要か。どんな立地条件であろうと、その人が快適で本当に住み心地の良い、その人の為だけの家を創造すること。

私も材木屋として、北村さんには多くの事を教えて頂きました。
もう少し現場が進むと、もっと驚きと感動を与えてくれると思います。

また、お邪魔じゃない程度に見に行こうと思います。

ではとりあえず、お祝いしましょう!(笑)

スギ乾燥材プレゼント(締め切り延期)

先日お知らせをした、「スギ乾燥材プレゼント」ですが、今日現在の時点で、応募申し込み数50戸に大幅に満たない為、締め切りを延期する事になりました。

締め切り7月18日から→7月25日になりました。

これはBIGチャンスです!!

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それでも申込者が50戸に満たない場合、抽選無しのプレゼント。
ハガキを出せばもらえる。って事ですね!
柱だったら30~40本程。
内装用の板材だったら、30㎡程度。
金額にすると10万円相当になります。

結構でかいですよ~
まだまだ間に合いますので、是非応募してください。



ちなみに、申し込むに際しての注意事項ですが、下記に抜粋して記載しますので参考にしてください。


①栃木県内に新築する事。
②別荘とか店舗、貸家はダメ。
③床面積約25坪以下はダメ。
④栃木県産材を60%以上使う事。
⑤平成21年3月までに使用する事。

満たしている方は急いで~!!

詳しくは、当社にお問い合わせ頂くか、栃木県木材業協同組合連合会のHPまで。

W様邸 祝上棟。

W様邸が上棟になりました。Dsc07290

場所は日光市。3方向道路に面しており、とても目立つ場所に立地しています。
日光にお住まいの方は、知らず知らずのうちに目に入っているでしょうね。

この家を設計した設計士は、木のスペシャリスト。
この方が設計する物件は、木の見せ所を抑えた素敵な木の家になります。
今回依頼された建て主さんは、若い御夫婦ということもあり
外観も内装もモダンな雰囲気に。

Dsc07288 そして、建築している大工さん。
今までは、親方と長男さんの二人でしたが、いよいよ次男さんも弟子入り。
まだまだ覚束ないようですが、汗だくでがんばっていました。
現在は若い大工さんも少なくなり、伝統と技術の継承も危ぶまれています。
凄腕の大工さんになって欲しいですね。

スギ乾燥材プレゼント(7月18日締め切り)

平成20年度 とちぎ県産材
『スギ乾燥材プレゼント』申し込み募集中です。 75a6a708_2

とちぎ県産材の普及を目的に、県内に家を建てる方(別荘・店舗・貸家などを除く)で、その物件にとちぎ県産材を(60%以上)利用している方に、とちぎ県産材をプレゼントしよう!という事で、ここ数年、栃木県木材業協同組合連合会が中心となって行なっております。

ハガキで申し込んで、当選すると・・・柱や内装用の板壁材などがもらえちゃう、なんともお得なプレゼント。今年、来年にかけて「家を建てる」予定のある方は、是非申し込んでください。

申込者が50戸を超えると抽選になりますが、ハガキ代だけで10万円相当の木材が当たる可能性あり!
詳しくは、栃木県木材業協同組合のHP又は、当社にお問い合わせください。
パンフレットは当社にも御座います。


募集期間:平成20年6月15日~7月18日まで。
抽選会  :平成20年8月3日

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O邸上棟・進捗状況

日光も、日光なのに30℃を超える暑い日が、ここ数日続いています。
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本日は土曜日ということもあり、お昼から半日かけて
那須方面の現場回りです。

半日の限られた時間内で回れた現場は数軒だけでしたが
中でも、気に掛かっていたO邸にまず直行。
先月の末に「建て方」を行なったO邸は、那須の緑に囲まれた、別荘地に建つ、小さな木の家。
建て方の際は、私も現場にて状況確認の為、立ち会う事が多いのですが
出荷ラッシュと重なり、立会いができませんでした。

到着して一安心。
現場は順調に進んでおり、木材も加工も問題なしとの事。

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それにしても静かな所だ。
見晴らしもいい。

こうした現場を目にすると、いつか自分も「別荘」を。
なんて夢を膨らませちゃいますよね。



さて、宝くじでも買いに行くか。

木製 F1マシン (販売未定?)

生産 : 高見林業  SGEC JAFTA-006
製材 : 田村材木店 SGEC JAFTA-W012
加工 : 八汐木工  SGEC JAFTA-W014

の、スペシャルトリオがお届けする、お子様向け「夏休み工作キット?」が完成いたしました。

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SGECの生産ルートで、八汐木工の独断により完成した「F1マシン」。
実際手に取ってみると、なかなかの出来栄え。
全長50センチ。材種は「杉」、勿論SGEC材。
購入時は、キットですので、バラバラで箱に梱包されて宅急便で納品になるそうです。
価格は¥3,000程度(税込・送料別)だとか。
おひとついかがですか?ってまだ販売していない?
どうしても欲しい!という方は、私のほうで交渉しますcoldsweats01ので、当社まで御連絡を。
ダメと言われる確率の方が高いですが・・・

初のお披露目は、9月末に宇都宮のろまんちっく村で開催予定の、もくもくまつり。
是非お越しください。


※新月の木でつくる「新商品」は後日公開です。

FK様邸 祝上棟。

日光の杉と桧で造る手刻みの家。FK邸が上棟になりました。Dsc07144

70坪を超える大きな家。
本日は1Fのみの建て方に終わり、2Fは明日に持越しです。
この建築を行う工務店の親方は、「現代の名工」。(私の独断で決定。)
神社仏閣から古民家改修まで、見事なまでの匠の業を使い、仕上げていく様は、私のような経験の浅い者にとっては、見ているだけで勉強になります。

親方の話では、和室が多く、中には格天井を組み上げる部屋があるとか。
現代様式の中に、伝統的な和の技術を盛り込んだFK邸。
さて、この物件からどれだけ学べるのか。楽しみです。

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杉 無垢 フローリング (施工1年後)

ちょうど1年前。昨年の6月に当社で納材した、日光市霧降の別荘地に新築をされた、D様のお宅にお伺いをさせて頂きました。Dsc07136
用件は、追加工事に使用する木材の納入。
D様のお宅には、完成後お伺いしていなかったので、その後の問題は無いか?快適に過ごされているのか?などなど、お話もさせて頂きたい事もたくさんあったので、私が軽トラックに材料を積んで、現場までひとっ走り。

道中考えていた一番の気がかりは、無垢フローリングの「隙間
D様のお宅には、当社の「杉無垢フローリング」が使用されている。
あれから1年。さてどう変化しているのか?
楽しみでもあり、不安でもある。

当社の杉無垢フローリングは、「巾」が一般的に販売されているフローリングより、若干広めに造っているので、巾の狭い無垢板より収縮率が大きいのが問題点だった。
「無垢は縮むもの」と、「隙間」を理解して頂ける施主様にはいいのだが、当社が考える「杉無垢フローリング」は、できる限り自然な乾燥方法で、そして収縮を最小限に抑えつつ、杉無垢の良さを損なわない!そんな、無垢に馴染みのない方にも、安心して使って頂ける杉の幅広床板を造る事を目標としています。

当社では数年前から、収縮・変形を抑えるための研究を重点的に行なってきました。
樹齢を経た木は密度が高く、硬いという利点はあるが、それゆえに収縮率も高いことは、研究の結果解ってきたことではありましたが、それでも、杉の傷つきやすさを軽減し、色艶の良い、そんな床板を造る為には、樹齢を経た密度の高い原木を素材として使用する事は、当社の目指す最高の「杉無垢フローリング」には欠かせない要素だと、選択をしました。

では、どうすればいいのか?
ポイントを2つに絞りました。
1つは、乾燥方法と含水率による収縮率の研究。
もう1つは、加工形状と施工方法の研究。

数年前。その答えとして、乾燥方法を自然乾燥+人工乾燥に切り替え、乾燥プログラムも試行錯誤の上、ベストな乾燥状態を作り上げる事ができました。加工形状も若干変更をして、施工方法も、20㎜の2重貼りをお勧めするようになりました。

その結果、この床板で施工したD様のお宅に、1年を経た今、お伺いする事で、ある程度の答えが導き出せるのでは・・・
そんな期待と不安が入り混じった中で、現場に到着。


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販売している本人もびっくりでした。
床板は、名刺1枚入る隙間が無いほど、ピッタリにくっついています。

時季的に「梅雨時」という事もあるのかとは思いますが、それにしても隙間が無い。
安堵感と達成感みたいなものが、同時に湧き上がってくるような、そんな感じでした。
今日は1日、なんか嬉しくて嬉しくて、顔がニコニコ、弛んでしまっていたようです。

D様。それにしても、綺麗に使いすぎです。
杉無垢フローリングは、もっと雑に扱ってもらわなくては、味が出ません!(笑)



この今日の出来事を、ブログに記載しようかどうか、迷いました。
それは、このように隙間が全くなかった事は、研究の結果でもあると思いますが、たぶんいろいろな条件によって、変化が起こる可能性があるからです。特に杉という木は、個体差が大きい木としても知られているように、この現場はたまたま収縮率の低い木だったのかもしれません。基本的な考え方は「無垢は動くもの」を前提に、これからも引き続き研究を続け、ゆくゆくは、当社の床板は、○○㎜以内の収縮・膨張のなかで収まります。と、きっぱり言えるような、そんな床板を造っていきます。